音声ガイド制作講座・サークル活動


【音声ガイドとは】

“面白い!”“悲しい!”“考えさせられた!”“心を揺さぶられた!”
映画を観た後、テレビを観た後、そんな想いを誰かと分かち合いたくなることはありませんか? その分かち合いの仲間に視覚障害のある人もいて、感想を共有できたら、心の視野も広がるかもしれません。
そんな仲間づくりのツールとして映像を言葉に置き換える、つまりビジュアル世界と視覚障害者の橋渡しができるのが「音声ガイド」です。

ウイズタイムハウスが音声ガイド制作講座を始めた理由

2019年、一般社団法人ウイズタイムハウスの1周年記念イベントとして「ヨコハマメリー」という映画を上映しました。
その際に、既存の音声ガイドを 映画につける方法を美月めぐみさん、鈴木橙輔さんに教えていただきました。
その経験から、私たちの住む練馬区という地域で、自分たちの手で、上映したい 映画に音声ガイドを作り、つけるという活動をしていきたいという思いが高まりました。
そして、2020年度の福祉医療機構・社会福祉振興助成を受けて、今年度の一連の講座を実現することができました。

音声ガイド制作講座

〈2020年度〉10月~12月実施
初めての音声ガイド制作へのチャレンジでは、劇映画が取り組みやすいとの講師のアドバイスを受け、「子どもたちをよろしく」という劇映画を題材としました。


また視覚障害のある人とまちを歩いて誘導の体験をする講座も行いました。



また、受講生で練馬区の「つながるフェスタ」オンライン動画へのライブ音声ガイドにもチャレンジしました。

2020年度事業報告 

PDFの冊子版
https://withtimehouse.org/onseigaidohoukoku.pdf
テキストデータ版
https://withtimehouse.org/onseigaidohoukoku.txt

〈2021年度〉
5月~8月実施
2年目のとりくみとして、ドキュメンタリー映画への挑戦をしようと、「見世物小屋」を題材としました。この映画は秩父夜祭りで見世物小屋を行う一座の姿を追ったドキュメンタリー映画です。2020年度は劇映画での実施だったため、今年度はドキュメンタリー映画での挑戦です。

9月~3月実施
後期は「ライブ音声ガイド」の練習を行いました。「ライブ音声ガイド」は「作りこみ」とは違い、映像を見てその場でガイドをつけるものです。講座では毎回アニメやドラマなど違う作品を題材にし、数回下見をしてライブ音声ガイドの練習をしました。
12月には新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せていたことから、見世物小屋の舞台である秩父をめぐるツアーに行きました。ツアーという楽しむ環境の中で、視覚障害のある人がより楽しめるように、どんな声かけをすると良いのか、肌で感じることができました。例えば街中にあるオブジェには手で触ってみると視覚障害のある人もより楽しめることなど、室内で映画にガイドをするのとはまた違う経験をすることができました。
3月には成果報告会として「僕のワンダフルライフ」を題材にライブ音声ガイド発表会を関区民センターで行いました。

<2022年度>4月~9月実施
今までは助成事業として実施してきたのですが、2022年度は助成を受けられなかったため、会場をウイズタイムハウスに変更するなど支出を抑えながら、講座を実施しました。今年度も昨年度と同様に、「ライブ音声ガイド」の練習を中心に行いました。2022年度の講座には遠方から参加される方もいて、オンラインと会場併用の意義もありました。絵画を見てどんな絵か説明する講座ではお話がどんどん進むドラマやアニメとは違い、近くからみた時や遠くからみたときなど微妙な見え方の変化まで話し合いを行いました。
2022年10月1日から15日には2021年度に作成した「見世物小屋」のガイドがシネマ・チュプキ・タバタで公開されました。2020年度からウイズタイムハウスの1事業として実施してきた音声ガイド講座ですが、9月で終了し、法人からは離れて独立したサークルとなり、10月からは今までの受講生が中心となった「ブルーベリーボイス」というサークル活動になりました。